2018年11月19日月曜日

世界での最近のブロックチェーン導入10事例


世界での最近のブロックチェーン 導入事例について、日本で記事化されていないものも多くありましたので、ざっくりとまとめてみました。





1) IBMとSeagateがハードウェア偽装防止のためにブロックチェーンを利用

国: アメリカ
分野: ハードウェア開発
目的: 偽装防止
イニシアティブ: IBM, Seagate Technology PLC
使用技術: IBM Blockchain Platform (Hyperledger Fabricをベースに)
導入予定日: 不明



2) デロイトとAttest がデジタル承認のためにブロックチェーンを活用

国: アメリカ
分野: デジタル承認(Identification)
目的: デロイトのクライアントのニーズや国家規制に合わせたデジタル承認ソリューション開発
イニシアティブ: Deloitte Global, Attest Inc.
使用技術: Attest自社開発
導入予定日: 不明



3) タイで税金支払い管理&脱税防止のためにブロックチェーンを利用

国: タイ
分野: 税制度
目的: 税金支払い管理&脱税防止のため
イニシアティブ: タイ国家収益省
使用技術: 不明
導入予定日: 不明



4) インドの石油大手Reliance Industriesが取引管理でブロックチェーンを活用


国: インド
分野: 貿易(輸出)
目的: デジタルプラットフォームでの貿易取引の効率性向上
イニシアティブ: Reliance Industries, Tricon Energy, HSBC India, ING Bank
使用技術: Cordaブロックチェーンプラットフォーム
導入予定日: 導入済み



5) CargoSmartが海運やターミナルオペレーター向けにブロックチェーンコンソーシアムを作る

国: 香港
分野: 物流(海運)
目的: サプライチェーンの全プレイヤー(海運やターミナルオペレーター、税関、物流業者など)の業務効率向上
イニシアティブ: CargoSmart, CMA CGM, COSCO SHIPPING Lines, Evergreen Marine, OOCL, Yang Ming, DP World, Hutchison Ports, PSA International Pte Ltd, Shanghai International Port Co Ltd.
使用技術: Oracle Blockchain Cloud Service
導入予定日: 2018年12月



6) アメリカ中間選挙でブロックチェーンプラットフォームが使われた

国: アメリカ
分野: 選挙
目的: 海外在住アメリカ人による選挙参加
イニシアティブ: West Virginia当局, VOATZ Inc.
使用技術: Voatzアプリ
導入予定日:導入済み



7) ベラルーシで保証取引のためにブロックチェーンを利用

国: ベラルーシ
分野: 銀行
目的: 決済速度向上、効率向上、ペーパーレス化
イニシアティブ: Priorbank、Raffaizerbank、石油工場
使用技術: 不明
導入予定日: 導入済み



8) 新生銀行やNippon WealthがConsenSysのdAppsを金融プロダクト開発のために使う

国: 日本
分野: 銀行
目的: 銀行プロダクト開発
イニシアティブ: 新生銀行, Nippon Wealth, ConsenSys
使用技術: ConsenSysのdAppソフト
導入予定日: 不明



9) マレーシアの大学とマレーシア当局が卒業証明書管理にブロックチェーン上を利用

国: マレーシア
分野: 教育
目的:  卒業証明書偽装防止
イニシアティブ: マレーシアの大学と文化省のコンソーシアム
使用技術: NEMプロトコール
導入予定日: 2018年11月10日リリース済み


10) バークレイズやその他14銀行がクレジットデリバティブ用ブロックチェーンプラットフォーム“DTCC”のテストに参加

国: アメリカ
分野: 金融ツールを対象にした清算手続き
目的: コスト削減
イニシアティブ: DTCC, バークレイズほか14銀行(名前非公開) 
使用技術: IBM, Axoni, R3のソフト
導入予定日: 年末からオープンテストへ移行





その他にも・・・


・IBMがARブロックチェーンシステムの特許取得へ

・スペインの銀行大手BBVAが初めてイーサリアムブロックチェーンに$150Mローン取引を記録した

・セールスフォースがブロックチェーンに基づくアンチスパムソリューションの特許を取得

・最近のトレンドでは「ブロックチェーン」という言葉より「DLT」という言葉が使われるように

・H&Mが衣料品のサプライチェーン管理のためにイギリスでVechainブロックチェーンを使ったテスト中

・アクセンチュアがグローバルでのソフトライセンス管理のプラットフォームをリリース。スマートコントラクト開発言語であるDegital Assets社のDAMLとDLT技術に基づいたアプリを活用している。

・シェルとBPが大手銀行とパートナーシップ。石油取引のためのVAKTというプラットフォームを今月末リリース予定。目的はプロセス最適化と紙の契約書のスマートコントラクトへの移行。

・ウズベキスタンで医療と製薬分野でデータ改ざん防止を目的としてブロックチェーン技術をパイロット導入した。ウズベキスタンでのブロックチェーンを使った実験はこれが初めて。

・IBMとスペインのTelefonica社が携帯電話での国際電話のトラフィック管理にブロックチェーン利用を計画。国際電話をトラッキングする際のデータの透明性と信頼性の担保を目的とし、技術はHyperledger FabricをベースにIBMブロックチェーンプラットフォームを利用する。

・シンガポール証券取引所がトークン化された資産の決済のためにブロックチェーン利用をテスト。目的はオペレーション最適化とリスク低減。