世界での最近のブロックチェーン 導入事例について、日本で記事化されていないものも多くありましたので、ざっくりとまとめてみました。
1) IBMとSeagateがハードウェア偽装防止のためにブロックチェーンを利用
国: アメリカ
分野: ハードウェア開発
目的: 偽装防止
イニシアティブ: IBM, Seagate Technology PLC
使用技術: IBM Blockchain Platform (Hyperledger Fabricをベースに)
導入予定日: 不明
2) デロイトとAttest がデジタル承認のためにブロックチェーンを活用
国: アメリカ
分野: デジタル承認(Identification)
目的: デロイトのクライアントのニーズや国家規制に合わせたデジタル承認ソリューション開発
イニシアティブ: Deloitte Global, Attest Inc.
使用技術: Attest自社開発
導入予定日: 不明
3) タイで税金支払い管理&脱税防止のためにブロックチェーンを利用
国: タイ
分野: 税制度
目的: 税金支払い管理&脱税防止のため
イニシアティブ: タイ国家収益省
使用技術: 不明
導入予定日: 不明
4) インドの石油大手Reliance Industriesが取引管理でブロックチェーンを活用
国: インド
分野: 貿易(輸出)
目的: デジタルプラットフォームでの貿易取引の効率性向上
イニシアティブ: Reliance Industries, Tricon Energy, HSBC India, ING Bank
使用技術: Cordaブロックチェーンプラットフォーム
導入予定日: 導入済み
5) CargoSmartが海運やターミナルオペレーター向けにブロックチェーンコンソーシアムを作る
国: 香港
分野: 物流(海運)
目的: サプライチェーンの全プレイヤー(海運やターミナルオペレーター、税関、物流業者など)の業務効率向上
イニシアティブ: CargoSmart, CMA CGM, COSCO SHIPPING Lines, Evergreen Marine, OOCL, Yang Ming, DP World, Hutchison Ports, PSA International Pte Ltd, Shanghai International Port Co Ltd.
使用技術: Oracle Blockchain Cloud Service
導入予定日: 2018年12月
6) アメリカ中間選挙でブロックチェーンプラットフォームが使われた
分野: 選挙
目的: 海外在住アメリカ人による選挙参加
イニシアティブ: West Virginia当局, VOATZ Inc.
使用技術: Voatzアプリ
導入予定日:導入済み
7) ベラルーシで保証取引のためにブロックチェーンを利用
国: ベラルーシ
分野: 銀行
目的: 決済速度向上、効率向上、ペーパーレス化
イニシアティブ: Priorbank、Raffaizerbank、石油工場
使用技術: 不明
導入予定日: 導入済み
8) 新生銀行やNippon WealthがConsenSysのdAppsを金融プロダクト開発のために使う
国: 日本
分野: 銀行
目的: 銀行プロダクト開発
イニシアティブ: 新生銀行, Nippon Wealth, ConsenSys
使用技術: ConsenSysのdAppソフト
導入予定日: 不明
9) マレーシアの大学とマレーシア当局が卒業証明書管理にブロックチェーン上を利用
国: マレーシア
分野: 教育
目的: 卒業証明書偽装防止
イニシアティブ: マレーシアの大学と文化省のコンソーシアム
使用技術: NEMプロトコール
導入予定日: 2018年11月10日リリース済み
10) バークレイズやその他14銀行がクレジットデリバティブ用ブロックチェーンプラットフォーム“DTCC”のテストに参加
国: アメリカ
分野: 金融ツールを対象にした清算手続き
目的: コスト削減
イニシアティブ: DTCC, バークレイズほか14銀行(名前非公開)
使用技術: IBM, Axoni, R3のソフト
導入予定日: 年末からオープンテストへ移行
その他にも・・・
・IBMがARブロックチェーンシステムの特許取得へ
・スペインの銀行大手BBVAが初めてイーサリアムブロックチェーンに$150Mローン取引を記録した
・セールスフォースがブロックチェーンに基づくアンチスパムソリューションの特許を取得
・最近のトレンドでは「ブロックチェーン」という言葉より「DLT」という言葉が使われるように
・H&Mが衣料品のサプライチェーン管理のためにイギリスでVechainブロックチェーンを使ったテスト中
・アクセンチュアがグローバルでのソフトライセンス管理のプラットフォームをリリース。スマートコントラクト開発言語であるDegital Assets社のDAMLとDLT技術に基づいたアプリを活用している。
・シェルとBPが大手銀行とパートナーシップ。石油取引のためのVAKTというプラットフォームを今月末リリース予定。目的はプロセス最適化と紙の契約書のスマートコントラクトへの移行。
・ウズベキスタンで医療と製薬分野でデータ改ざん防止を目的としてブロックチェーン技術をパイロット導入した。ウズベキスタンでのブロックチェーンを使った実験はこれが初めて。
・IBMとスペインのTelefonica社が携帯電話での国際電話のトラフィック管理にブロックチェーン利用を計画。国際電話をトラッキングする際のデータの透明性と信頼性の担保を目的とし、技術はHyperledger FabricをベースにIBMブロックチェーンプラットフォームを利用する。
・シンガポール証券取引所がトークン化された資産の決済のためにブロックチェーン利用をテスト。目的はオペレーション最適化とリスク低減。
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