2017年9月24日日曜日

ビットコインの死を望んでいるのは誰か?

9月17日(日)
Lenta.ru(ロシア)
https://lenta.ru/articles/2017/09/17/bitcoin/
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暗号通貨にとってなかなか苦しい1週間だった。

ビットコインの価格が1/3下落して、中国が9月末までに全ての取引所の閉鎖を命じ、世界的な金融専門家(JPモルガンからロシア中央銀行まで)から厳しく批判された。
デジタル通貨に対して金融詐欺であるとか、取り残された一部の国やテロリストのための抜け穴であるなどの批判的な言葉を浴びせられた。

JPモルガンCEOジェイミーダイモン氏はこう話した。
「社内でビットコイン取引を行ってる者がいれば、その場でクビにする。ビットコインマーケットは誰かもしくは何かによって管理されたマーケットではない、この詐欺の結末はユーザーにとって悲劇になるだろう。」と。


昨今のビットコインラッシュを17世紀オランダで起きたチューリップラッシュと比較してみよう。
当時チューリップのマーケットが生まれ、参加者は互いにそこで珍しいチューリップを売買した。
次第にふつうの、あるいは価値の無いチューリップが過剰に増え、1637年にはトレーダーがチューリップの先物取引を始めた。すると、その後投資家の多くが破綻してしまった。

ダイモン氏は非常に革新的な金融専門家である。2008年の世界的な危機にも関わらず、モルガンを世界一位に導いて来た。人事計画の中でもITエンジニアの増加などの対策を積極的に行っている。ただブロックチェーンを使う計画はあるものの、暗号通貨に対しては消極的である。ダイモンはこう考えている。ビットコインは詐欺であり、主に兵器や麻薬の売買に使われるために人気があるだけなのではないか。

金融専門家であるジェイミーの言葉に耳を傾けるべきではないでしょうか?
なぜなら彼の考えの一部はすでに現実になってきているのだから。
ファイヤーアイ社のIT専門家によると、北朝鮮は世界からの規制に備え、ビットコインを入手するのに必死だそうだ。

ロシアの金融専門家も、仮想通貨は規制時の対策になりうるという。ビットコインやイーサリアムに変えたお金はほとんどトラッキング出来ない状態。


例えば、ロシア議会で金融担当をされているアクサコブ氏の意見:ロシアで言うと、クリミア紛争が原因で、銀行を通じた取引が出来ず、その地域の経済成長が止まってる状態だとしても、ロシアでICOを実行すれば、個人や機関投資家から数百万ドルの投資を集められると考えられる。他にも、ポジティブな意見が多い。

ロシアの有名な政治家ゲルマン・グレフさんも、熱心な暗号通貨ファンである。9月に彼から改めて、ブロックチェーン・暗号通貨・ICOの規制をできるだけ緩い規制にしようという提案があった。ただしマーケットやルールが未熟な間、経験の浅い投資家にはお勧めしないとも言っている。


ロシアではまだ結論が出ていない。ロシアの金融トップはこの15年、大変注意深い政策を行っている(1998年の危機の影響がまだまだ長く続くでしょう)

第6代ロシア連邦中央銀行総裁、エリヴィラ・ナビウリナさんが、現在の暗号通貨マーケットが過熱しすぎた結果、金融詐欺になってしまう恐れがあると言っています。
彼女はロシア連邦中央銀行が暗号通貨に外貨のステータスをつける予定はないと言う。世間の過熱した暗号通貨への興味は危険だという。


もう一人、ロシアの有名な政治家、アレクセイ・クドリンさんは暗号通貨投資をカジノでのギャンブルに例える。直接的にはネガテイブな発言を控えているものの、プーチン大統領との打ち合わせで、暗号通貨の普及を勧めるとはとても考えられない。

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